合気道は繊細でそれでいて鋭く、刀、槍、杖で言う突き、突き上げる下げる、切る、切り上げる切り下ろすなど、それぞれ”気“の流れはあくまでも円の形であり、その円は上下、左右、斜め、転換となって合気の動きとなり、自他共に気持ち良く学べるものでなくてはなりません。よって、無抵抗となった関節を必要以上に極めたり投げつけるようなことは、技の向上にはなりません。そういうことは強さとは言えないという事をいつも心して稽古に臨むことで、開祖の言われ続けた「互いに争わない合気」に、少しでも早く近づけるのです。
私は、道場長が一方的にこの道場を去り、弟子達は師と思っていた師範を無くし、そのため次々と道場から弟子が去って行く中で、私自身が道場に立ち、知識ではなく、私自身の経験に於いて目覚めた事、気づいた事を、開祖の言われ続けられた言葉を思いつつできた技を天心道場の門を叩く者に伝えたいのです。